1999年4月 「工具自作」


設計、材料の調達と並行して、練習のためにまず、旋盤で使用する工具を作ることにした。
CADで設計してから製作。いずれも主原料はS45C(炭素鋼)


【旋盤用工具の自作@】←Aがある保証はない

ダイスホルダーDie Holder

旋盤の心押し台を使ってダイスを切るための工具。
まずφ20用を作った。φ25用も作る予定。
アーバーはMT2だが、テーパーを正確に削り出す自信がなかったので、
市販のブランクアーバーを加工した。
テーパーをMT2に削る方法は、
「ミニ旋盤を使いこなす本」に、書かれている。

センターファインダーCenter Finder

旋盤の参考書で必ず紹介される、便利な工具。
これを使うと、四爪チャックで、加工物のポンチ穴を旋盤主軸中心に正確に一致させて掴むことができる。
左先端を加工物のポンチ穴に入れ、旋盤の主軸を回転させると、右先端で、穴のブレが10倍に拡大されるので、これがブレなくなるまで四爪を調整する。
簡単な工具だが、作るのにはけっこう苦労した。
中に入れる真鍮の球が手に入らなかったので、
姿バイトを自作して丸棒から球を作った。
さらに軸に使うφ2炭素鋼もなかったので、φ3棒からチマチマ削り出した。
左先端には焼き入れが必要だが、加熱しすぎて先端が曲がり、それを修正しようとしてポキリと折ってしまい、銀ロウ付けでつなぎ直した。
とりあえず使用には耐える。

カッターアーバーCutter Arbor

メタルソーを旋盤主軸にチャックするための工具。
こちらも市販のMT2ブランクアーバーを使用し、
それに円筒部品を銀ロウ付けした後、機械加工仕上げした。
このサイズの銀ロウ付けになると、カセットトーチでは火力不足。
5分以上加熱して、やっと銀ロウが流れてくれた。
プロパンガスバーナーが欲しいところ。
銀ロウ付け後は、ただちに洗浄しないと、フラックスでさびてしまう。

材料もほとんどそろったのでそろそろ作り始めようと思うが、これだけ前置きが長いと、手をつけるのが怖くなる。
ちっとも奮戦してなくて、もうしわけない。


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